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豚に真珠を ~ Give Pearls to a Swine.
外国語に精通していない店主が見ていて楽しいビジュアル系洋書の紹介。
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■ The Illustrated Directory of Classic American Motorcycles
2007年01月30日 (火) 17:54 * 編集
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鉄の馬伝説

店主評価★★☆

自動二輪の起源は19世紀終盤のヨーロッパで開発された。動力は蒸気機関。20世紀に入り手軽で機動性の高いオートバイがヨーロッパやアメリカで発達していった。しかし、同じ動力を持つ二輪車でも文化の違いなのか人種の違いなのか「アメリカン」と「ヨーロピアン」ではその発達のベクトルがずいぶんと違う。

たいした蘊蓄があるわけでもないので極めて主観的な物言いをすれば「ヨーロピアン・バイク」は走るための道具、「アメリカン・バイク」は乗るための道具といえると思う。

より早く、より楽に、より遠くに走るための答えが「空力」「軽量化」「燃費」といった技術であり、形も素材も時代によって最適なものが選ばれていくイメージが「ヨーロピアン・バイク」。形状が常に未来的な形状になっているのが特徴だ。

馬にまたがるような感覚でゆったりと乗るためにひたすら、「大きいこと」が「いいこと」なのが「アメリカン・バイク」。あんまり燃費なんて考えてなさそうだし、大きくて重い分大きなエンジンをつければいいや的な発想。あくまでも馬のかわり(?)だから形状の方向性も時代によってあまり大きな違いは見られない。

もちろんどちらが優れているかなどということは全く見当違いだが、個人的にはもし乗れるものならばひたすら車高が低くてタイヤが極太のアメリカンに乗ってみたい。無駄に大きなエンジンを適度に回して体全体に風を受けながらひたすら広い荒野を走り抜けたらとても楽しいに違いない。バイクと一体化してひたすらスピードを求めるバイクも嫌いじゃないんだけど。

本書はそうした荒野をドコドコ走り抜けてみたい相棒のようなバイクがたくさん乗っている。アメリカンバイクのスピリットは現用車にも残っているが、どうしても大量生産の臭いが強すぎる。それに対しやはりビンテージバイク素晴らしい。クラフトマンが手作業で作った微妙なラインはやはり現在ではとても再現不可能。機能はもちろん今様のバイクには遠く及ばないだろうが、この手のバイクは機能だけじゃないから。

それにしてもどの車体もきちんとメインテナンスがなされてとてもコンディションがよいことに驚く。こうして次世代に過去の遺産を残していくというのもなかなか大変な作業に違いない。ただ乗らないだけではこのようにきれいな状態では残せないだろうから。

リーズナブルなペーパーバックのわりに収録数も写真も及第点。ただ、オートバイを見開きでレイアウトすると肝心のエンジンあたりに本の「のど」にかかって見えなくなってしまっているのが大変残念。本に対して縦置きにするなどレイアウトに気を遣って欲しかった。
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# * Collection * * *
■ Tim Burton's Nightmare Before Christmas: The Film--The Art--The Vision
2007年01月22日 (月) 00:54 * 編集
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♪ This is HALLOWEEN ♪ This is HALLOWEEN ♪

店主評価★★★

1993年に公開されて以来13年、依然根強い人気を誇るファンタジーホラー映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』。

怖いことや驚かせることが大好きな住人達の街「ハロウィンタウン」に住むカボチャの王様ジャック・スケリントンが偶然色鮮やかで明るく楽しい世界「クリスマスタウン」を見つけることによって繰り広げられるおかしくも可愛く心温まる「クリスマス」の物語だ。

公開当時すでに熱烈なナイトメア・ファンはいたわけだが、未だに新たなるファンを増やし続けており、カリスマ性の高い映画といえるだろう。

これだけの人気テーマなら普通『トイストーリー』や『シュレック』などのように第二弾第三弾を打ち出しそうなものだが、どういったわけか続きのないまま現在に至っている。むしろ続編が出ないことがファンの「もっと観たい」感を刺激し続け根強い人気に繋がっているのかもしれない。

しかし、何といってもこの映画の魅力は原案・制作を手がける奇才ティム・バートンの世界観と言っていい。個性豊かなキャラクター、独特の歪みを持つ空間や建造物。木肌を感じさせるテクスチャーと螺旋など、彼独特のイメージが観るものをグイーッと異空間に引き込んでくれる。

本書は映画のメイキング本という位置ではあるが、実はティム・バートンの世界観を生で触れることの出来るナイトメア・ファンにはたまらない一冊といえる。

彼自身によるアイディアスケッチが叙情的で魅力にあふれているのはもちろんだが、スケッチの段階でかなり完成に近いイメージを持っていたことに驚いた。普通は平面から立体にするに当たって色々とイメージが変わっていく場合が多いのだが、キャラクターやシーン展開などかなり彼自身によるスケッチのイメージが踏襲されているのが見て取れる。

もちろんストップモーション・アニメーションやキャラクターの制作風景、キャラクター設定、絵コンテなども多く収録されているが、個人的にはティム・バートン自身のスケッチをもっと多く扱って欲しかった。

2002年刊だが、二年後の2004年には日本語版も出版されている。少々お高いが、英語の苦手なナイトメア・ファンはこちらも買うとよいだろう。表紙に「ティム・バートン ナイトメアー・ビフォア・クリスマス メイキングブック」って思いっきり大きく書いてあって格好悪いけど…。



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# * Art * * *
■ The Look of Love: The Art of the Romance Novel
2007年01月16日 (火) 08:27 * 編集
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おお、官能小説。

店主評価★★☆

私が洋書を購入する動機は以下の二つ。

1.仕事上必要に迫られる。
2.面白そうなものが安い。

1が動機の場合、「必要があれば」または「欲しいと思えば」多少高くても買うようにしている。 もちろんこうした本は見る機会も多いし、仕事でも有効に利用される、ある意味「元が取れる」本といえる。

2が動機の場合、バーゲンという甘美な響きの空間において<おつむ>も<お財布>もゆるめ状態で無目的に「面白そう」という曖昧な感覚を頼りに買いあさる。この場合「無目的」というのが問題で、すぐさま必要とされている情報ではないため、それ程見る機会も少なく、いわんや仕事上直接的に利用されるなどということはない。

なぜ、本の紹介にこのようなことを書くのかと言えば、今回の本が余りに「2」の動機に合致した極端な例だったからだ。見る機会が少ない、どころか一度も中身を見た記憶がない(もちろん購入する時にはパラパラっと見たはずだが)表紙さえも見覚えがない。なぜ買ったのか判らない。普段は丁寧に剥がす値札もそのままだったから、家に帰ってから一度も内容を見ていないに違いない。

しかし改めてよく見ると、タイトル < The Look of Love > (愛の姿)からして怪しいこの本、なかなかにオモシロイ。いわゆる恋愛小説のブックカバーコレクションだ。こういう本のあるべきスタイルというのはよくわからないが、思わせぶりな男と女が描かれた表紙がズラーッと並ぶ。

本の内容を一枚の絵に再現するなどと言うことは難しいと思うのだが、様々なイラストレーターが様々な方法でより多くの情報を表紙に封じ込めるべく健闘している姿に感服する。恋愛小説専門画家なのか、描き慣れ感がスゴイ。

また、集めた表紙のカテゴライズがイカしてる。以下参照

happily ever after / あれからずっと幸せ
passions aflame / 燃えさかる情熱
woman on her way / 自分のやり方を通す女
bad girls & good girls / 悪女と良女
loves of a nurse / 看護婦の恋人
hometown doctor / 故郷の医師
time passages / 移りゆく時
exotic encounters / エキゾチックな遭遇

英語は全く不自由なので勝手につけた訳があっているのか保証はないが、「看護婦さん」とか「お医者さん」とか「悪女」とかって言うのがロマンの対象になっているあたり、時代の新旧を問わない普遍的な欲望の系譜みたいなものが見えてきて楽しい。

それにしても恋に盲目になると男も女も眼が三白眼(白目が左右と下の三カ所に出る)になるものなのね…、なるほど。

まだ日の目を見ない本もまだまだありそうだから、これを機会に書棚の整理を頻繁にしよう。

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# * Art * * *
■ Industrial Design A-Z
2007年01月09日 (火) 10:35 * 編集
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丸ごとインダストリアルデザイン。
店主評価★★★

世界の工業製品メーカー、工業デザイナーをアルファベット別にまとめた「工業製品百科事典」。

家電、精密機器、自動車から兵器まで幅広く網羅している。各メーカーの簡単な歴史と代表的な作品(=製品)を写真で綴る。写真、図版よりも文字の分量のほうが多いため、ビジュアル本としての魅力には若干欠けるものの、全768ページに含まれる内容は多岐にわたり飽きることはない。

あらためて工業デザインの歴史を振り返ってみると、色あせないデザインというのは「余計なものをいかに削っていくか」に尽きることがよくわかる。ともするとデザインとはデザイナーのアイディアや個性を加えていく<+(プラス)の行為>と思ってしまいがちだが、むしろ様々な要素を整理・整頓し、無駄を省く<-(マイナス)の行為>が大切だ。その要素を選び出すセンス、余計なものを見切る才覚こそがデザイナーの才能なのだろう。

夏目漱石の「夢十夜」という短編集の中に確かこのようなはなしがあった。

仏師運慶が仁王を彫っているというので主人公が見に行くと運慶は迷うことなくノミと槌で彫っている。周りに群がる見物人の話しなど一向に気にする風もなく大胆にノミををふるう。すると見る見る迫力ある仁王の顔が彫り上げられていく。 主人公が感心して「よくあれほどまで無造作にノミを振るって思った通りの造作が出来るものだ」とひとりごとをいうと、近くにいた男が「あれはノミで作っているのではない。元々木の中に埋まっている形を掘り起こしているだけだ、槌の中から石を出すようなものなのだから間違うはずがない」という…。

デザインの究極もこうしたものではないか?

そうそう、この話にはオチがあって、

「なるほど彫刻とはそう言うものなのか」と思った主人公が家に帰ってそこいらに転がっていた木をノミと金槌を使って彫るのだが、その中には仁王さまは入っていなかった…。  

木が悪かったのかそれとも主人公にその才がなかったのか、いずれにせよ誰もがいつでもその境地に達することが出来るわけではないらしい。
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■ ABC新春洋書バーゲン
2007年01月05日 (金) 22:39 * 編集
今年も洋書事始め青山ブックセンターの洋書バーゲンが始まった。

例年青山ブックセンターと通路をはさんだ向かいのスペース一帯をバーゲン会場として開催されていたが、今年はそのスペースの一部がコンピュータールームになっており、その分狭くなったこともあり、小説等ペーパーバック、キッチン、絵本系などは青山ブックセンター内での販売となった。デザイン・建築・写真集・アート関係は従来通りの会場で開催。

感想は、「とにかく高い」。なんだか年々高くなる感じ。チョットいいなあと思う本で3000円以下のものがほとんどない。これが1-2年前に出版された比較的新しい本ならばともかく、下手をすると10年近く前の本だったり、かなりコンディションの悪いボロボロの本だったりするので早々に戦意喪失。

デザイン・アート系に比べ絵本のコーナーは元値が安いと言うこともあるが、1000円、2000円がほとんどで、幼少期に読んだ絵本の原書や、好きな作家の本が見つかれば比較的お買い得感はある。

丁寧に探すと比較的お買い得な本があったり雑誌などは数百円で買えるので、それなりには楽しめるとは思うが、やはり本格的な投資は新宿高島屋、紀伊国屋で、という感じか。

と言いつつ今年も結構買ってしまったのはヒミツ。

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