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豚に真珠を ~ Give Pearls to a Swine.
外国語に精通していない店主が見ていて楽しいビジュアル系洋書の紹介。
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■ Cock-Indian Firework Art
2006年03月27日 (月) 22:47 * 編集
cockindia.jpg

the HA NA BI art
店主評価★★★

インドでは Festival of Lights というイベントが行われているようで、そのイベントにはたくさんの花火が使われているらしい。祭りが宗教的なものと関わりがあるのか無いのかはわからないが、ここで使われる花火のパッケージにはヒンズー教の神様達に彩られた極彩色の世界が繰り広げられている。お腹がイッパイになるくらいの原色、プリミティブではあるが執拗な細部表現。それと対比するように記号化された花火の再現。強烈なイメージにじっくり見ているとめまいを起こしそうになる。

誰が何といおうと、これはインドだ。インド以外の何物でもない。翻って日本に目を向けてみる。これは日本だ。日本以外の何物でもない。…と言い切れるデザインって一体なんだろう。

本書はインドの花火メーカーのパッケージを集めている。店主の提唱する「ビジュアル本は100ページ以上が吉」からすると86ページとページ数は少ないが、本の装丁が通常の綴じたものではなく、経文がごとく蛇腹状に折り込まれているところが面白く退屈しない。全編総天然色、部屋をかたづけてざーっと広げて観覧しよう。凄い迫力だ。

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■ REVOLUCION! CUBAN POSTER ART
2006年03月22日 (水) 10:34 * 編集
REVOLUCION!CUBA.jpg

明るい社会主義

店主評価★★★

キューバの有名人はと問われればゲバラを思い出す。人気者の彼は日本でもポスターにTシャツに良く顔を出すが実はアルゼンチン生まれだ。

大学在学中にオートバイで南米を巡る中マルクス主義に傾倒しメキシコへ亡命中のカストロと出会いキューバの独裁政権を武装ゲリラ闘争で打倒、カストロ革命政権を樹立樹立した。その後キューバにとどまることなく他の国でも革命を成し遂げるために尽力するがボリビアで捕らえられ殺害された。武装ゲリラという手段が良いか悪いかは別にして、自らの権力や欲望を満たすためではなく人民を解放することを目的とした彼の思想は変革を求める若者に大きな影響を今でも与え続けている。

そんな彼がカストロとともに樹立したカストロ政権。社会主義共和制の国だがテレビなどで紹介され映像を見る限り社会主義にありがちなどこか統制された暗さがない。土地柄というのもあるのだろうけれど人々は明るく服装や恰好なども鮮やかで綺麗だ。こうした国のデザインというのにはチョット興味がある。

本書はこのキューバのポスター集だ。社会主義国家のポスターだから企業の広告は扱われていない(と思う)スポーツ大会のポスターであったり革命記念のポスターであったり国家高揚のためのポスターであったり、まあ内容的にはお堅いものだ。

しかし、これがキューバスタイルなのか平塗り+シルエット処理のビジュアルはなかなかシャープなイメージだ。配色の鮮やかさと相まって単純ではあるがインパクトがある。制作者の作家性が強くでた作品群だ。
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■ Ed Emberley's JUMBO JUMBOREE DRAWING BOOK
2006年03月06日 (月) 21:47 * 編集
edjumbojamboree.jpg

気楽に描こう
店主評価★★★

「自然を円柱と円錐と球として扱う」とはかの有名な画家セザンヌのありがたい言葉だ。風景を描こうと意識して景色を見ると普段何気なく見ているものが実に複雑なものであることに気づく。

「大変だなあ」とか「何から描けばいいのだろう」と とまどうこともあるだろう。そもそも絵を描くというのは三次元のものを二次元に置き換える抽象的な作業なのだから見えたもの全てを描けるわけではない。

しかし、絵を描きなれていない、または絵の訓練を受けていない人は自然の持つ無限の情報に圧倒されつつ見えるものを全て描こうとしてその結果納得のいかない絵にしてしまうことが多いようだ。

先にも描いたが、風景なり器物なり実際のものが持つ情報量というのは膨大だ。それを描く場合自分対象に見えるもののなかから何を描こうとしているのか、つまり何が描きたいのかを意識していないと現実のもつ情報の迷路に迷い込んでしまう。

この現実の迷路から抜け出すヒント(の1つ)がセザンヌの言葉にある。彼はものを表現する上で全てのものを円柱・円錐・球という三つの形態としてとらえることで複雑なものを解析するとした。球1つならただの球だがそれがだんだんと複雑に絡み合うことにより木になり森になるという理屈だ。(余談だが以前三次元の形態作成ソフトに「メタボール」というのがあってこれは球を組み合わせることによって有機的な形態を作り出すというものがあった。まさにセザンヌ理論を実践したようなソフト)

ものの見方に道筋を付けることで、ものの描き方がわかる気がしてくるところがこの言葉のありがたい点だ。

今回紹介するのはこれを見るとついついセザンヌの言葉を思い出してしまう」Ed Emberleyのお絵かき指南書。もう終わってしまったが一時ソニープラザで毎月発行される「SP」に絵の描き方教室が連載されていたのでご存じの方もいるはず。

絵描き歌のように○△□を順に描いていくだけで動物、人間、自動車、工業製品など様々な絵が描ける。幾何図形だからといって侮る無かれ、実に表情豊かなイラストが小さな子供から大人まで誰でも描くことが出来るのだ。しかも、同じに描いたつもりでも描く人によってチョットずつ違ってくるのも面白い。

確かにどんなものでも基本形態に還元出来るということを妙に納得出来きる説得力を持つのが彼の絵の魅力だ。

その場しのぎのゆるキャラが氾濫する日本にはこのような芯のしっかりしたキャラクターがもっと評価されても良いと思うのだが…それでもやっぱりゆるいのがスキ?
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